<歌詞和訳&歌詞解釈>Army of me / Björk

armyofme和訳と解釈

歌詞の和訳

しゃんとしなさい
きちんと自分でやるの
同情なんてしないから
もう二度とね

もう一度不満を言ってごらんなさい
もう容赦しないわよ
わかったの? これ以上文句言うなら
私の軍隊を送りこんでやるから

あなたは大丈夫
何も間違ってなんかないわ
さあ独り立ちしてちょうだい
そうよ、仕事を始めるの

もう一度不満を言ってごらんなさい
もう容赦しないわよ

わかったの? これ以上文句言うなら
私の軍隊を送りこんでやるから

あなたは自分でなんとかするの
私たちはもうあなたを助けてあげられないわ
あなたの救助隊はもう疲れ果てちゃったのよ

歌詞の解釈

Stand up
You’ve got to manage
I won’t sympathize
Anymore

And if you complain once more
You’ll meet an army of me
And if you complain once more
You’ll meet an army of me

 ビョークの歌詞は抽象的なイメージが強いですが、この曲についてはストレートです。歌詞の内容は非常にシンプル。しかしだからこそ”Army of me”という突飛な言い回しがより強調されて詞全体の中で浮かびあがっているように見えるのだと思います。(それにしても”Army of me”って表現ほんとよいです!)

 この表現のおもしろさを残すために、和訳ではあえて「私の軍隊」「あなたの救助隊」というように直訳にしています。なんでも意訳すれば良いってわけでもないことが分かって新鮮でした。

You’re alright
There’s nothing wrong
Self-sufficience, please!
And get to work

 「あなたは何も間違ってないよ」と相手に譲歩しつつ、「でもお願いだから自立してよ、働いてよと懇願します。少し弱気な雰囲気が漂いはじめてきています。軍隊を送りこんでやると強気に言っていたはずですが・・・どうも様子が変です。
 きっと今までに何度も何度も言ってきたけど、相手は全然動こうとしなかったんだろうと想像できます。つまり”Army of me”はそんな相手に対しての最後通告なのです。「本当にこれが最後よ! あとはもう知らない」ってことです。そんな状況を「私の軍隊を送りこんでやる」と表現するところがかわいいですが、言ってる本人は切羽詰まっています。

 では、一体この歌詞は誰に向けたものなのでしょうか?

 比較的簡単に想像できるのは、働かない恋人、なかなか自立しない子供、ろくに働きもせず不平不満ばかり言っている同僚(きっと誰でも一人くらい思い浮かぶのではないでしょうか)といったところかと思います。

And if you complain once more
You’ll meet an army of me
And if you complain once more
You’ll meet an army of me, army of me

You’re on your own now
We won’t save you
Your rescue squad
Is too exhausted

 口を開けば文句ばかり。
 そのくせ自分は何もやらなずに他人任せ。そんな人はきっと世界中どの環境にもいます。

 彼らが文句を言うのは心のバランスを保つためです。彼らは文句を言って周囲の評価を落とし、相対的に自分の価値を高めようとします。それで自らの存在意義を確認しているのです。つまり裏を返せば自分に自信がないということになるのでしょう。
 少し哀れな気もしないではないですが、一緒にいるとやはりくたびれます。彼らの文句を聞くたびに、こちらの気力が少しずつ奪われていくような感覚に陥ります。可能であれば関わらないのが無難です。

 だいぶ話が話がそれました。ということで解釈はこれにつきます。

 「グダグダ言ってないで働きなさい! ・・・お願いだから」

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